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「嫌いな人」がいて会社に行くのが憂鬱。本から学ぶ、職場における苦手な人との付き合い方

「嫌いな人」がいて会社に行くのが憂鬱。本から学ぶ、職場における苦手な人との付き合い方

年齢、性別、国籍など多種多様な人たちが働く会社では、どうしても苦手なタイプや好きになれない人っていますよね。でも会社や部署が同じで付き合いは避けられない……、そんな状況にストレスを感じている人も多いのでは? そんな時は、読書で解決のヒントを探ってみましょう。 人間関係をテーマにした書籍から、嫌いな人の対処法を3つ、ご紹介します。

嫌いな人の対処法1:
快適なパーソナルスペースを確保!
境界線を引こう

「嫌いな人」がいて会社に行くのが憂鬱。本から学ぶ、職場における苦手な人との付き合い方_1

聞き慣れない言葉ですが、“バウンダリー”とは「自分と他人との間にある境界線」のこと。その「境界線(バウンダリー)」を自在に引く方法を解説しているのが本書です。著者は、2万4000件ものカウンセリング実績を持つ「ココロとカラダをつなぐカウンセラー」おのころ心平さん。

本書は、自分自身の快適なパーソナルスペースを確保するために、相手に「ここからは入っちゃいけない」と思わせるような振る舞いが必要だと伝えています。たとえば、ズケズケと他人の内面に踏み込んでくる人との会話では、自分からあまり多くを語らず、あえて謎めいた部分を残しておくこと。そうすることで、相手に容易には踏み込ませないオーラを、自然と漂わせることができるのだそうです。

ここでのポイントは、「今、求められていることは適切に答えるが、求められていないことまでいちいち言わない」ようにすること。いくら相手が苦手だといってもコミュニケーションを拒否するのは社会人としてのマナーに反します。自分の中でのルールをしっかりと持ち、メリハリをつけることが重要なのです。

本書を参考に他者との距離を調整できるようになれば、人間関係を良好に保てるようになるはずです。ズケズケと自分の領域へ上がりこんで来る人の対応に時間をとられなくなり、苦手な人や嫌いな人にまつわる感情的な悩みも少なくなるので、仕事の効率化にも結びつくでしょう。

ちなみに、本書では“専門的な分野に関しては多弁”であることもすすめています。自分の得意分野や趣味に関する話題なら、嫌いな人との会話も億劫にならず、相手の関心も引けて話が盛り上がることだってあるかもしれません。社会生活を維持しながら、緩やかに人間関係の改善をするには、こうしたしなやかな積み重ねも大事になるでしょう。

嫌いな人の対処法2:
相手に合わせない!
自分の心の歪みと向き合おう

「嫌いな人」がいて会社に行くのが憂鬱。本から学ぶ、職場における苦手な人との付き合い方_2

苦手な相手なのに、誘われるとつい応えてしまうこと、ありませんか? それは、あなたの中に「人を嫌ってはいけない」「誰にでも誠実であらねばならない」という思い込みがあるからかもしれません。臨床心理学が専門の清水あやこさんは、こうした思い込みは女性の“歪んだ認知”から生じていると説きます。本書は女性に「あるある」の思考の歪みを丁寧に取り出しながら、その解決方法を指南。難しいと思っていた人間関係も、実は自分の意識の問題で、たいしたことではなかった…ということに気づかされるかもしれません。

ケーススタディも豊富な本書。「嫌いな人がいるグループから抜け出したい」というケースでは、まずその人がどんなことを言っても音として聞き流すような「心理的距離をとること」をすすめています。同時に、「ちょっと今○○が忙しくて」など、もっともらしい言い訳をして、3回に1回は断るといった「物理的距離をとること」ことも提案。そして、たとえ心理的・物理的距離をとるのがうまくいかず、結果として相手から嫌われてしまっても大丈夫なのだ、と著者は読者を励まします。たかだか人生のある期間だけの人間関係。人事異動や引越しなどで、いつかは接点がなくなることを考えれば、嫌われることを過度に恐れる必要はないのです。

欧米での生活を長く体験し、国内外の様々なコミュニティに所属した経験を持つ著者。本書では、職場だけでなく、恋愛や家族関係も視野に入れたコミュニケーション論を展開しています。彼女のグローバルで柔軟な視点は、人間関係の袋小路に風穴を開けてくれるでしょう。

嫌いな人の対処法3:
冷静に!大人のコミュニケーション術を使おう

「嫌いな人」がいて会社に行くのが憂鬱。本から学ぶ、職場における苦手な人との付き合い方_3

苦手な人や嫌いな人を前にすると、動揺したり、緊張したりしますよね。そんな時に、冷静さと大人の胆力があれば……と、考える人におすすめの本書。古の偉人や「論語」などの古典をもとに、人間関係をうまく運ぶためのちょっとしたコツをレクチャーしています。著者の齋藤孝さんはテレビのコメンテーターとしても活躍する、日本語の専門家。ベストセラー『声に出して読みたい日本語』シリーズの著者でもあります。「上司や部下にも敬語を使う」「話す相手にへそを向ける」「ユーモアを大事にする」など、苦手を苦手のままにしておかない“攻め”のコミュニケーション術が満載です。

中でも印象的なのが、福沢諭吉の『福翁自伝』からピックアップされた、次の3の秘訣。

・感情的な議論は避ける
・無理して親友をつくらない
・言葉の端々にユーモアを散りばめる

「相手を言い負かしたい」という感情がいかに無駄なエネルギーであるか、また、親友を求める気持ちには依存心があるということを指摘。さらに、人間関係を良好にするためには“ユーモア”が欠かせないことなどを伝えています。この3つの秘訣を頭に入れておけば、どんな相手が目の前にきても、心が騒ぐことは少なくなるでしょう。

他にも興味深いのが、ワンマンタイプの相手と渡り合うための方法を示す「もしトランプ大統領が上司だったら」という章。無理難題を押し付けてくる上司への対処法を、織田信長の配下だった頃の豊臣秀吉を例にとって解説しています。身近な人間関係の問題も、歴史上の人物や出来事を参考にスケール大きく捉えることで、悩みが一気に解決するかもしれません。

苦手意識があるからこそ学べることも。
成長するチャンスに変えよう

職場に苦手な人や嫌いな人がいて困っている!という方は、まずは今回ご紹介した本を開き、付き合い方のヒントを探してみてください。苦手な人や嫌いな人への苦手意識が、自分が心身ともに成長するチャンスへと変わるかもしれません。社内の人間関係の改善に対していろいろ試してみたけど、やっぱりネガティブな気持ちが拭えない…という時は、無理をせず、社内異動や転職を考えてみるのも一つの方法です。

転職など、お仕事探しについてのお悩みは、スタッフサービスのコーディネーターまでお気軽にご相談ください。

 


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