【例文付き】派遣スタッフの職務経歴書の書き方、履歴書との違いは?

【例文付き】派遣スタッフの職務経歴書の書き方、履歴書との違いは?

職務経歴書は、これまでにご自身が築き上げてきたキャリアを伝えるための重要な書類。上手に書くためのポイントを知らない場合、仕事に対する熱意や意欲を思うように伝えることができないこともあります。本記事では、職務経歴書と履歴書との違いから、職務経歴書のフォーマット、内容とポイント、書き方例まで詳しく解説します。アピールポイントを上手に伝えられる職務経歴書を書くための参考にしてはいかがでしょうか。

職務経歴書とは?

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職務経歴書とは、転職活動をするときに一般的に使われる応募書類の一種です。履歴書とセットで求められることが多くあります。

履歴書との違い

履歴書にも職歴を書く欄があります。「それなのになぜ、職務経歴書が必要なの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。その違いについて理解しておきましょう。

■履歴書の職歴欄の場合
いつからいつまでどの会社に在籍していたか、という事実のみ記載。

■職務経歴書の場合
これまでの経験やスキルについての具体的に記載。

つまり、履歴書は年齢や学歴、職歴、資格といった基本的なプロフィールを確認するための書類で、自己紹介のような役割を持っています。
一方、職務経歴書は、今までどんな仕事をして実績をあげてきたか、どのようなスキルがあるのかをアピールするための書類です。

派遣会社でWeb登録

派遣会社に登録手続きをする際、職務経歴についてはWeb登録するケースも多くあります。職務経歴書を作成する必要がないこともありますが、手元に自分で用意した職務経歴書があるとWeb入力もスムーズでしょう。

職務経歴書のフォーマット

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職務経歴書は、特に決められたフォーマットはありません。大切なことは、受け取った相手が読みやすく、あなたの職歴やスキルを理解しやすいよう工夫して書くことです。いくつかポイントを紹介しましょう。

■手書きではなくPC
手書きが多い履歴書と違い、職務経歴書は文章量が多くなることから、パソコンで入力するケースが多いです。
文字の大きさや行間を整えることができ、手書きよりも読みやすい書類を作成することができるでしょう。ただし、手書きが必ずしもNGというわけではありません。

■サイズ、枚数
A4縦サイズ、白無地の用紙に横書きで作成することをおすすめします。
枚数は1~2枚が理想的です。長すぎる文章は読まれにくいもの。また簡潔にまとめる能力が低いと思われてしまうこともあります。

■書体・文字の大きさ
職務経歴書の書体(フォント)は、特に決まりはありませんが、ゴシック体よりもかしこまった印象を与えられる明朝体がおすすめです。
文字の大きさは、Wordを開いたときの標準サイズの10.5ポイントでは、読みにくさを感じる人もいますから、少し大きめの11~12ポイントでの作成がおすすめです。
ただし、読みやすい職務経歴書にするために、見出しの書体はゴシック体、そしてやや文字を大きめにしてメリハリをつけるなど工夫することも押さえておきましょう。

 

職務経歴書の内容と書き方のポイント

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職務経歴書に記載すべき内容について見ていきましょう。

【職務要約】
具体的な職務経歴を記載する前に、要約した文を冒頭に添え、まずは、ご自身のスキルをシンプルにわかりやすく相手に伝えます。

【職務経歴】
主な記載項目は下記の5つになります。
・派遣期間
・派遣先(就業先)
・派遣元(派遣会社)
・派遣先の事業内容
・職務内容(実績・評価された点などがあれば添える)

【PCスキル】
使えるソフトと、そのソフトでどんな業務を行ってきたか記載します。
募集要項で求められているスキルに関連するものを先に書くようにしましょう。

【資格】
スキルとは別の見出しを立てて取得資格を記載します。
履歴書に書ききれなかった資格もこちらにはすべて書くようにしましょう。また略称ではなく、たとえば「普通免許」の場合は、「普通自動車第一種免許」と必ず正式名称を記載しましょう。
取得予定の資格があれば、資格名を記載して「○年○月取得予定」と添えても構いません。

【活かせる経験・知識】
これまで経験した業務における自分なりの工夫やそれによる成果を書いていきます。派遣の場合は、職場の人間関係を早く築くこともポイントになりますから、コミュニケーションスキルについてもアピールできたらいいでしょう。

自己PRのポイント・職務経歴書の注意点

【自己PRのポイント】
自己PRではこれまでの経験で培ってきた能力を2つほど記載し、「どれが今回の仕事のどこに役立つのか」、イメージが伝わるように書きましょう。例えば、課題解決能力をタイトルにした場合、業務上の課題にどうやって気がつき、どのような点を工夫して解決したのかまとめてください。そして、「今回の仕事でも課題があった場合、このように解決して御社に貢献したい」と伝えて締めくくると良いでしょう。

【職務経歴書の注意点】
1.守秘義務に注意する
派遣先で守秘義務などがあった場合、社名を公開できないこともあります。不明な場合は担当に確認し、守秘義務を破らないよう注意してください。

2.記入漏れに注意する
派遣で働いていた期間が長い場合、意識してまとめていないと短期間の勤務を記入漏れしやすくなります。これまでの記録を振り返り、時系列でまとめておくようにしましょう。

3.就業時間・頻度・仕事内容を詳細に書く
就業時間・頻度・仕事内容を詳細に書き、あなたがどのような役割を担っていたのかを明確にしましょう。なぜなら、就業時間と週に何日の勤務だったのかによって、任される仕事のレベル感が異なってくるためです。

例えば勤務頻度が低いにも関わらず、責任ある立場を任されていればそれだけ評価が高まりますが、就業時間・頻度・仕事内容が詳細に書かれていなければ、見落されてしまうポイントです。せっかくのアピールポイントを無駄にしないためにも、書き忘れないよう注意しましょう。

職務経歴書の書き方例

では、職務経歴書の例を見ていきましょう。

派遣の職務経歴書で多い書き方

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職務経歴書は決まった書式はありませんが、主な書き方には3種類あります。記載する内容や書きやすさに合わせて、ご自身に合った書式を選びましょう。

1.    編年体式
2.    逆編年体式
3.    キャリア式

編年体式
上記で紹介した書き方例は、そのなかでももっとも多い「編年体式」で、時系列で古い経歴から順に書く基本のスタイルです。派遣初心者や経歴が少ない方はこの形式から作ることをおすすめします。
ただ、派遣先が多い場合は、派遣先の事業内容、ご自身の職務内容などを整理してシンプルにまとめる方法もあります。

逆編年体式
「逆編年体式」は、「編年体式」とは逆に直近の経歴を上から順に書くスタイルです。職歴が長い方や希望しているお仕事に近い経歴が直近にある場合、おすすめです。

職務経歴書(キャリア式)
「キャリア式」は、経験した仕事の分野別にまとめる方法で、希望しているお仕事に活かせる経験をアピールしやすいでしょう。また、職歴をまとめることで職務経歴書の枚数を減らすことができるため、転職回数が多く時系列で記載すると長くなってしまう方におすすめです。

派遣スタッフならではの「職務経歴書を書くときの悩み」

【例文付き】派遣スタッフの職務経歴書の書き方、履歴書との違いは?_6

派遣スタッフのみなさんからこれまで寄せられた、「職務経歴書を書くときのお悩み」について紹介します。参考にしてみてください。

短期間の契約が多く、職歴が多いのは不利?
派遣のお仕事には、そもそも契約期間が短めに設定されたお仕事もあります。また、同じ派遣会社から次々に仕事が紹介されるような方であれば、それまでのお仕事の内容が評価されているからだと納得いただけます。

事務、受付、秘書、コールセンターなど経験がバラバラなのは不利?
勤務地や勤務時間などを優先してワーク・ライフ・バランス重視で働かれている派遣スタッフはたくさんいらっしゃいます。いずれの職場でも発揮した能力、たとえば、コミュニケーション能力であったり、職場で必要な知識の習得が素早くできたりすることなどをPRすることは十分可能です。

ブランク期間が長いのは不利?
出産や子育て、介護、海外赴任同行など、ブランク期間が長かった方がお仕事に復帰する際、派遣を選ばれるケースは非常に多くあります。おひとりずつキャリアの棚卸しをして、これからのご希望を伺ってお仕事をご紹介するため、ブランクが長かった方でも派遣スタッフを経て正社員採用に至るケースも珍しくありません。

まとめ

職務経歴書とは、転職活動をするときに一般的に使われる応募書類の一種です。履歴書とセットで求められることが多いのですが、「経験不問」の場合には提出不要なケースもあります。
職務経歴書の提出が必要な場合、アピールしたいポイントを整理し、相手に伝わりやすいようにまとめる必要があります。メリハリなく、だらだらと勤務先や仕事内容を並べていくだけでは、せっかく積んできた経験も魅力的に捉えてもらえません。職務能力や熱意が伝わらないのは、もったいないことです。
スタッフサービスグループでは、一人ひとりの経歴をまとめ、経験やスキルの棚卸しをサポートする「キャリアカード」の作成を通じて、職務経歴書作成のサポートもおこなっています。

ライター:
ナカイマミ(編集者・ライター)
求人媒体で求人広告の制作、編集記事の制作に10年以上携わった後、女性誌、生活情報誌、地域活性に関係する媒体などで多くの取材、ライティングを手掛ける。気が付けば、47都道府県を踏破。海外よりも日本が好き。


高下真美(編集者)
新卒で人材派遣、人材紹介企業に入社し、人事・総務・営業・コーディネーターに従事。その後大手人材会社に転職し、営業として8年勤務後、HR系ライターとしてフリーランスへ転身。現在は派遣・人材紹介・人事系メディアでの執筆、企業の採用ホームページの取材・執筆の他、企業の人事・営業コンサルタントとして活動中。

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